農家ってキツいし汚れるし休みないし儲からないんじゃないの?
実際農家ってどうなの?
脱サラ農業ってどうなの?
今回は私が実際にサラリーマンから農家になったきっかけや過程。
転職を考えている方や農業に興味がある方に1つの選択肢になればと思い書いていきます。
少しでも役に立ててもらえると嬉しいです。
- サラリーマンから農家になった私
- 仕事に対する考えの変化
- 農家へ転職のきっかけ
- 農業って儲かるの?
- 農業って休みないんじゃないの?
- 脱サラして農業ってリスク大きくない?
- 脱サラ農業成功できる?
- 私が実際に読んで売上大幅UPのきっかけになった本
- 脱サラ農業を考えている方にオススメの本
- まとめ
サラリーマンから農家になった私
周りからは農業って儲かるの?
農家って休みないんじゃないの?
脱サラして農業ってリスク大きくない?
脱サラ農業成功できる?
『農家』『農業』
のイメージが一般の人からすればそうなんだなぁと実感しました。
このイメージは良くない。
農業をしている人達が変えていかなければならないと思います。
仕事に対する考えの変化
30代になると20代の時とは考えが変わりました。
20代の時はただがむしゃらに働く、上司がいなければ適当に働いてサボったり、ただ漠然と働いてお金を貰うイメージでした。
30代になると部下への指導や責任も出てきました。
この分岐点をやりがいと感じられなかった私。
『会社』
に対して疑問を持ち始める。
10年働いていても給料はたいして上がらない、金額が目に見えている。
地元の中小企業勤務だった私。
年収は200万円台の底辺社員。
1年働いて3000円程の給料アップ。
評価は5段階(A〜E)で、私の受けていたB評価でも3000円程のアップ。
10年働いて3万円。
定年まで30数年。
一般的なヒラ社員だったら40代後半くらいから給料は下がり始めるか平行線。
役職になれるほどのスキルや器を持っていない私。
あんなに忙しそうにストレスや疲れを顔に出しながら休みなく働いている上司や役職自体に興味がない私。
『絶望』
の瞬間でした。
『やりがい』
の部分が欠けていきました。
農家へ転職のきっかけ
そんな時土日限定のアルバイトで観光果樹園で働き始めました。
この観光果樹園でのアルバイトが農業転職へのきっかけになりました。
観光果樹園とは果樹のもぎ取りなどの体験ができる観光型の果樹園です。
私がアルバイトをしていた果樹園は、100%ジュースも飲み放題と面白い企画もやっていました。
もぎ取りをしたあとは、皆嬉しそうにお土産を買って帰ります。
今でもはっきりと覚えています。
カップルからお年寄り、家族や子供達。
みんながとても満足そうな顔、楽しそうな顔でした。
その瞬間何かがひらめきました。
これだ!
このきっかけから農家になり農業を始めました。
農業って儲かるの?
全員が儲かる訳ではないと思うので、儲かります!
とは言えませんが私は就農2年目からサラリーマン時代の給料(高給取りじゃないため)は越えています。
ちなみに1年目は大赤字でした…
原因…
全ての作業を1人でやろうとして、手が回らなくなった。
全てが中途半端になりました。
トマト畑はジャングルに…
果樹も手入れがおろそかになり、小さな実しかならず単価が上がらず、収入減。
2年目から従業員を雇う経営に変え、農協出荷メインは変わらず、インターネット、直売所での販売も始めました。
直売所では1日10万円以上の売り上げを上げられるようになりました。
産直ECの販売では1ヶ月で最高¥2,643,332の利益を出す事ができました。
他のインターネット販売の月の販売額です。
平均50万円以上です。
作物がブランド化されており、知名度もあったためいろんな方に購入していただく事ができました。
そして、寺坂祐一さんが書いた1冊の本とも出会い、直販の経営を知り、大きく売り上げが上がりました。
畑の管理も徹底しました。
昔は農協や市場への出荷でも充分儲かっていた時代があったそうです。
いい作物を作る技術さえあれば
農協や市場出荷でも充分儲かります。
しかし、作物が集まれば確実に値崩れが起きます。
昨今は野菜の相場が崩れていて、大量生産→市場出荷のセオリーが崩れつつあると感じます。
自分の作った作物は自分の値段で売れるのが直販です。
農協、市場の値崩れも関係ありません。
自分の納得する価格で販売する事ができます。
間違えないでほしいことを言います。
『品質ありき』
です。
良い物が作れない限り、まずは全量出荷で品質が良い作物を作れるようにしましょう。
後は直販に向く作物と向かない作物があります。
果物やミニトマト、メロン、イチゴ、反対にキャベツや白菜など大きい野菜を例に挙げます。
想像がつきますよね。
販売先を広げていくと収入はグングン上がっていきます。
例を挙げると
・直売所やスーパーでの販売
年会費を払って棚を借りる事です。
直売所やスーパーに手数料は取られますが出荷するより収入が上がります。
高く、自分の値段で売れるのはいいのですが
運搬、売れ残りの回収、値付けなどの作業もあるので割りに合うか判断が必要です。
果樹は高単価で勝負できますが、野菜は値下げ合戦が必ずと言っていいほどおきます。
これは家庭菜園組や定年して年金を貰いながら農業をしている方がありえない値段で出すためです。
例えばピーマン
Aが¥100で販売
Bが¥90
Cが¥80
Dが¥60
と潰し合いをする流れです。
お客さんがよく入る直売所を見極めると良いです。
・契約栽培
安定した収入を1年通して得ることができます。
直売所のように売れるか売れないか分からないギャンブル性がないので、計画も立てやすくなります。
・スーパーとの契約栽培
単純に単価が高く全量買い取りは強い。
デメリットは店頭に並べて売れない場合は買い取る量を減らす事や値下げを相談されます。
・訳あり品や良品をネット販売
良品はもちろん、訳あり商品も全てネットオークションや楽天、ヤフー、メルカリ、ポケットマルシェ(ポケマル)食べチョクなどネットで販売
昔は出荷できない訳あり品は、加工する手間や料金を考えると周りに配るか捨てている方が多かったそうです。
この捨てていた物が全て収入に変わります。
面白さの1つです。
・マルシェやイベントで販売
農業が盛んな地域は土曜日や日曜日にマルシェなどのイベントを開催します。
イベントに作物や加工品や作物を使った料理などを販売してお金にすることもできます。
農業って休みないんじゃないの?
いつでも休めます!
農家の時間の使い方は自由です。
いつ働いていつ休憩していつ休みにしても問題ありません。
ただし自己責任です。
この日休みたいから今日は遅くまで働く、朝早くから働く。
時間をいくらでも調整できるのも魅力の1つです。
例えば午前中働いていてなんか仕事のリズムにのれないな、エンジンかからないな〜なんて時は早めにお昼ご飯を食べ、早めに働くなど状況に応じて働くことができます。
しかし、収穫などの忙しい時期には休めません。
休めないと言うよりは収穫の時期は、1番の農家の稼ぎ時、メインイベントなので休みたくないです。
会社員時代は夜遅くまで働いていると何でこんなに夜遅くまで会社のために働かなければいけないんだ。
『やってられない』
と思っていましたが農家は
自分のため、家族のために働くので意味合いが変わってきます。
働いたぶん収入となりかえってきます。
不満なく頑張って働くことができます。
会社員時代の日曜日や月曜日の憂鬱が全くなくイキイキと働くことができます。
週7日のうち2日も憂鬱な気分で一生過ごし続けるってもったいなくないですか?
月曜日、休み明けでやる気ないなぁ。
火曜日、まだ火曜日だ。
水曜日、やっと半分だよ。
木曜日、早く金曜日にならないかな。
金曜日、やっと明日休みだ。
土曜日、楽しい!
日曜日、明日からまた会社かぁ…
私はやりがいがなかったのでこんな気持ちでした。
もう1つ例をあげると、私は仕事や人間関係で疲れきってしまい、お風呂でよく寝てしまい奥さんに何度も怒られていました。
会社員時代のストレスは半端なかったんだと感じました。
脱サラして農業ってリスク大きくない?
めちゃくちゃ大きいです。
1から全て始めるので道具や設備も揃えるとなるとお金がかかります。
サラリーマン時代の安定もなくなります。
ボーナスもありません。
研修を受けながら、国の補助をしっかり受けて経営をスタートすることをオススメします。
脱サラ農業成功できる?
いきなり会社を辞めて農業はオススメできません。
実際に研修や体験をしないと思っていることと違った時にギャップを受けてしまうからです。
思っていたことと違った…
農業を始めてからでは遅いからです。
もう1つは農業を始める時に設備投資をしすぎないことです。
回収できる見込みがないまま、何百万や何千万の設備投資はリスクが大きすぎます。
設備も完備してる畑を借りる、露地栽培から始めるなどをオススメします。
実際の話ですが、農家を研修ゼロで始めて何千万の設備投資をしました。
初めての栽培で上手く育てられず数年経ち、お金を回収できずに借金が膨らんでしまって苦労している方もいます。
販売した方がどういうお話をして販売したかはわかりませんが、研修ゼロで何千万円の設備投資はやめるべきです。
先輩農家さんが何度も話してくださりました。
農業にはこういった現実もあります。
厳しい世界でもあります。
しかし、そこには
『やりがい』
があります。
会社員時代に感じることができなかったやりがいを仕事の面白さを感じながら働くことができます。
太陽の下で働くのはめちゃくちゃ気持ちがいいですよ。
私は農業、農家と言う仕事に誇りを持っています。
私が実際に読んで売上大幅UPのきっかけになった本
そこで、私が凄く参考になった本を紹介します。
是非、農業の知識の1つとして読んでみてください。
ワクワクする本の内容ですよ。
直売所や直売、直販などの直接お客様に作物を販売する販売ルートに興味がある方には特にオススメの本です。
直販の良いところは、良い意味でも悪い意味でも、お客様の声が直接届くことです。
北海道で有名なアスパラ、メロン農家の寺坂祐一社長が、失敗から成功までめちゃくちゃ詳しく書いてくださってます。
どん底の時から成功するまでの過程をストレートに書いてくださっています。
成功体験だけ書いてある農業の本は、私はあまり参考にならないと考えています。
成功体験のような夢物語を聞いただけでは、自分にとってあまりプラスになりません。
私は失敗体験も書いてある農業の本の方がプラスになることがたくさんありました。
成功体験より失敗体験の方が価値があるように感じます。
農協出荷や市場出荷では儲からない。
インターネット販売やSNSが熱いよ!
よく聞く言葉です。
じゃあ具体的に何をすればいいの?
どうしたら儲かる農業ができる?
この本を読んでみてください。
全て私が読んで参考になった本です。
農業の教科書↓
絶対に読むべき本です!
脱サラ農業を考えている方にオススメの本
新規就農者の参考書↓
農業のきほん↓
農家はつらいよ↓
田舎の現実が赤裸々に書いてあります。
なぜネギ1本が1万円で売れるのか?
誰も農業を知らない↓
小さい農業で稼ぐコツ↓
観光果樹園型農業の可能性↓
まとめ
農業という仕事は食に関わり、自然と共存しながら作物を作り上げる素晴らしい仕事です。
そんな農業の仕事を私は誇りに思っています。
その中で農業を悪く言う人もいます。
その人には合わなかっただけで、少しでも興味のある人は1度やってみると良いですよ。
農業体験、農家民宿に宿泊、農家でアルバイトなど。
実際にやらないと何も見えてきませんので。
皆さんの農業に対するイメージが変わりますように。
これからドンドン農業が発展していきますように。
農業の魅力が少しでも多くの人に伝わりますように。
最後に、農業を私は愛してます。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
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